一昨年改正された介護保険法の中で、地域密着型ケアの目玉事業とも言われた小規模多機能居宅介護支援所の荒川区内第一号が閉鎖された。1年半たっても赤字が続き、これ以上スタッフを抱えているのは限界とのこと。区内4番目をめざして新規に開所を計画していたところも断念したという。
現在は、東日暮里のかどころの家と開所したばかりの西尾久の愛の家の2箇所となった。
昼間の通所も、訪問介護も、宿泊も、同じ介護スタッフで行うことができ、30分刻みなどとはならない定額制であるところが魅力なのだが、ケアマネージャー付きということで、他の事業所のケアマネージャーにとっては仕事を失うことになってしまい、なかなか利用が広がらない。
とりわけ、認知症の高齢者にとっては、同じ介護スタッフで安定した関係が築けるのに、赤字で閉鎖とは残念である。
住民に「在宅でもずっと過ごせるよ」と小規模多機能居宅介護支援所を利用することを宣伝し、利用者の家族同士が、お互いに知り合い、譲り合う、大家族のような関係を築けるかどうかが鍵だという。
荒川区民も「聞いたことがない」人が多いのではないだろうか。特養ホームは誰もが知っている言葉となった。しかし、大規模の特養ホームに頼りきる時代ではない。小規模で、「その人らしく、最後まで生きていける」地域をつくることが求められている。
子育て・介護・環境・・・情報公開と市民参画の街づくりをめざして
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