在宅介護は夢のまた夢?

070922_0602~0001.jpg
 1989年から始まった「NO!寝たきりデー」の市民発の福祉提言の取り組み。22日午前中は、荒川区でもおなじみの首都大学の星旦二教授の講演。私は間に合わなかったが、「高齢者への手厚い援助は逆効果」と、持論の高齢者の健康寿命をのばすには、何よりも生きがい、そして、おしゃれと外出が効果的とのお話だったようだ。介護サービスよりも生きがい支援のほうが効果的ということになる。現在の介護保険は社会参加や外出には適用されないので、健康寿命や介護予防という観点からは問題あり!!である。
 午後からのワークショップ「要介護者が在宅生活を続けられる条件とは?」に参加した。地市民の地域での支えあいをめざした活動がなければ介護保険だけでは在宅介護は無理、介護の担い手の報酬があまりに低すぎて、資格をとっても、職につかない事態が起こっていること、フィリピンの介護スタッフ養成学校の視察によると、「家事手伝い」的な教育が中心なので、フィリピンからきてもらえばいいということでは済まされない、などなど。
 会場からの発言で、荒川区の小規模多機能型居宅介護事業者からは、外出のつきそいもできて良いシステムだが、他のサービスは使えないこと、ケアマネージャーも専属の人になること、一定料金なので初期は割高感があることなどの、問題点が指摘された。また、ケアマネージャーから荒川区は「厚生労働省の通達を守る」姿勢が頑なで、行政主導の面が強いが、本来の地方自治で介護保険を運営するありかたとは異なるという指摘があった。
 この4月からの法改正で給付抑制が行われ、高齢者のとまどいの声がでている。渋谷区が来年1月から回数や時間の減らされたディサービスやホームヘルプサービス、介護保険で認められない通院介助や外出介助に補正予算を組むという話も報告された。
 荒川区でも柔軟に対応できないのだろうか。

コメントは停止中です。