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在宅介護は夢のまた夢?

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 1989年から始まった「NO!寝たきりデー」の市民発の福祉提言の取り組み。22日午前中は、荒川区でもおなじみの首都大学の星旦二教授の講演。私は間に合わなかったが、「高齢者への手厚い援助は逆効果」と、持論の高齢者の健康寿命をのばすには、何よりも生きがい、そして、おしゃれと外出が効果的とのお話だったようだ。介護サービスよりも生きがい支援のほうが効果的ということになる。現在の介護保険は社会参加や外出には適用されないので、健康寿命や介護予防という観点からは問題あり!!である。
 午後からのワークショップ「要介護者が在宅生活を続けられる条件とは?」に参加した。地市民の地域での支えあいをめざした活動がなければ介護保険だけでは在宅介護は無理、介護の担い手の報酬があまりに低すぎて、資格をとっても、職につかない事態が起こっていること、フィリピンの介護スタッフ養成学校の視察によると、「家事手伝い」的な教育が中心なので、フィリピンからきてもらえばいいということでは済まされない、などなど。
 会場からの発言で、荒川区の小規模多機能型居宅介護事業者からは、外出のつきそいもできて良いシステムだが、他のサービスは使えないこと、ケアマネージャーも専属の人になること、一定料金なので初期は割高感があることなどの、問題点が指摘された。また、ケアマネージャーから荒川区は「厚生労働省の通達を守る」姿勢が頑なで、行政主導の面が強いが、本来の地方自治で介護保険を運営するありかたとは異なるという指摘があった。
 この4月からの法改正で給付抑制が行われ、高齢者のとまどいの声がでている。渋谷区が来年1月から回数や時間の減らされたディサービスやホームヘルプサービス、介護保険で認められない通院介助や外出介助に補正予算を組むという話も報告された。
 荒川区でも柔軟に対応できないのだろうか。

介護保険料

 4月からの改定で、介護保険料は年間で以下のような金額になる。今までの5段階から8段階に細分化された対象人数(概数)を示す。
第1段階 26570円 2640人 
        世帯非課税で老齢年金受給者・生活保護受給者
        <今まで19466円>
第2段階  26570円 6720人 
        本人及び世帯全員が区民税非課税
        合計所得金額+課税年金収入額が年80万円以下
第3段階  39855円 4160人
第4段階   53140円 9800人
第5段階  66425円 9680人
第6段階  79710円 5120人
第7段階  92995円 1150人
第8段階 106280円   650人 
        本人が区民税課税
        (合計所得金額1000万円以上)
        <今まで58398円>
         
         

介護現場の声の聞き取りを

予算委員会質問 その3
○介護事業者や利用者の声を把握することが大切だが、区の対策は・・・
    区:介護事業者連絡会やケアマネージャー連絡会などで意見を聞いている
○ヘルパー2級の資格を取り、仕事を始めた人でも、車椅子の操作もできない人が多いと聞く。ヘルパー講習の質が問題ではないか。現実を把握して、講習を監督している都に意見して欲しい
    区:現場の声を把握し、都に伝えていく。
○ヘルパーの仕事として、散歩や趣味・お稽古へのつきそい、病院内のつきそい、診察時間のつきそいが認められないので、利用者やヘルパーが困っているが、見直しの予定はないか
    区:制度上そうなっている。
 介護予防の観点からは、高齢者が生きがいのある生活を送るためには、散歩や趣味・お稽古へのつきそいが必要だろう。今後、区としてどう考えるか、検討してほしい。