「生きる力」の強い子を育てる~人生を切り拓く「たくましさ」を伸ばすためにを読んで

天外伺朗著 飛鳥新社
「0~5歳の子育てがその後の人生を左右する」ことに関連して、著者は教えてくれる。高名な教育論が紹介されているが、なぜ、日本で広がらないのか、不思議に思う。

 サドベリー教育では、まず、子どもを自由に遊ばせる。遊び尽くした子どもは、今度は学習意欲が高まり、先生と交渉して自ら授業を企画し、効率よく学習し、その後の人生を切り拓いていく。
 
 教育の場に、規律の欠如や無秩序が観察されたら、その原因は大人の側にあり、子どもに責任はない。指導者がどこかで子どもを奴隷として扱っていないか疑った方がいい。
 大人であっても、決断力や忍耐力が欠如していたり、怠惰、優柔不断な性格で恐怖や不安を抱いている人は、子ども時代にひんぱんに「フロー」(集中)の妨害をうけてきた可能性が高い(モンテッソーリ)

 学力ではなく、生きる力を育てる教育こそ必要だ。集団行動を重視して一律の教育を続ける日本の将来が心配だ。

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