地域ケア」カテゴリーアーカイブ

老健施設でお茶席

080416_1415~01.JPG
 最近、ご近所の老健施設ひぐらしの里で、歌のボランティアをはじめ、喜ばれている。さらに、施設の看護婦さんから、「お茶の先生に来ていただけないだろうか」とのお話を頂いて、実現したのが、4月16日のこのお茶席である。施設でもある程度道具はそろえていたのだが、先生が、せっかくだからとお茶碗なども季節感のあるものを持ってきてくださった。車椅子の方々も、昔を懐かしみ、あるいは、初めてで緊張して、「結構なお手前でした」とおっっしゃっていた。
 施設での生活を彩る、温かいご協力に感謝!

商店街で認知症ケア

 3月31日、大阪の淀川区・三津屋商店街の認知症デイサービス生活屋(いきいきや)を訪問した。荒川区でも取り組み始めた、認知症サポーター100万人キャラバンで2006年度町づくりキャンペーン賞を受賞したところである。
 いきいきやは、120軒が加盟しているという長い長い商店街の、駅から3分ほどの便利なところにあった。しかも向かいの店は、こどもがわんさか寄っているカード販売店(こども好きのお兄さんがもうけ度外視でやっているらしい)。地域に開かれたみつや交流亭という活動拠点もあるというおもしろい商店街だった。
 広さ32㎡という築70年の三軒長屋の一軒を改造し、広い流し台と、トイレ2つ、家庭用のお風呂で定員10人のケアを行っている。焼き鳥屋のチラシの発送作業の仕事もあるという。(実物を見せてもらうのを忘れたのが残念)
 商店街を歩くと、窓から、部屋の中の楽しそうな様子がうかがえた。食事の買い物も、商店街でできるのがいいなと思う。この狭さでできるのなら、空き店舗を活用して荒川区でも是非!!と思う。

小規模多機能居宅介護支援所の閉鎖

 一昨年改正された介護保険法の中で、地域密着型ケアの目玉事業とも言われた小規模多機能居宅介護支援所の荒川区内第一号が閉鎖された。1年半たっても赤字が続き、これ以上スタッフを抱えているのは限界とのこと。区内4番目をめざして新規に開所を計画していたところも断念したという。
 現在は、東日暮里のかどころの家と開所したばかりの西尾久の愛の家の2箇所となった。
 昼間の通所も、訪問介護も、宿泊も、同じ介護スタッフで行うことができ、30分刻みなどとはならない定額制であるところが魅力なのだが、ケアマネージャー付きということで、他の事業所のケアマネージャーにとっては仕事を失うことになってしまい、なかなか利用が広がらない。
 とりわけ、認知症の高齢者にとっては、同じ介護スタッフで安定した関係が築けるのに、赤字で閉鎖とは残念である。
 住民に「在宅でもずっと過ごせるよ」と小規模多機能居宅介護支援所を利用することを宣伝し、利用者の家族同士が、お互いに知り合い、譲り合う、大家族のような関係を築けるかどうかが鍵だという。
 荒川区民も「聞いたことがない」人が多いのではないだろうか。特養ホームは誰もが知っている言葉となった。しかし、大規模の特養ホームに頼りきる時代ではない。小規模で、「その人らしく、最後まで生きていける」地域をつくることが求められている。