防火対策、ころばん体操などについて一般質問しました

22日から議会が始まった。私は以下の点について一般質問しました。
1、 防火対策について
(1) 通電火災の周知について
(2) スタンドパイプの普及について
2.荒川ころばん体操の今後の取組について
    (1)軽度認知障害への筋トレ効果について
    (2)ロコモティブシンドローム対策に関連して
3、 SNSに関する講座とルールづくりについて
4、 ドッグランについて

原稿は以下のとおり

民主党・市民の会の瀬野喜代です。安保法案が違憲であるという国民の声が日に日に高まっています。安倍政権は法案の成立を断念すべきと強く求めて、質問に入りたいと思います。
はじめに木造密集地域の多い荒川区にとって最重要課題である防火対策について二点質問します。
まずは、地震で停電となった後、電気が復興する際に起こる通電火災対策について伺います。政府が3月31日に見直した首都直下緊急対策推進基本計画には、「感震ブレーカー」の設置率の目標は25%と盛り込まれました。阪神大震災の時に通電火災が多発したことを知った私は2012年8月の震災対策調査特別委員会で通電火災対策として、地震による停電時、家を離れる時はブレーカーを遮断しなくてはならないことの周知に努め、避難所でチェックする体制づくりを求めました。遮断する機器の広報もお願いしました。その時、防災課はまずはブレーカー遮断の広報に努めたい、装置については市販されていることは確認している、避難所マニュアルにも反映させたいと答えました。一昨年から感震ブレーカーは区の斡旋防災用品の一つとなったようです。昨年の区民アンケートによると設置率は8%、ブレーカー遮断の認知度の調査は行われておりません。私が2012年に区民に聞いたところでは110人のうち8人しかブレーカー遮断が必要なことを知りませんでした。その後認知度は上がったとは思いますが、このままでは、阪神大震災の二の舞になりかねません。
私は、避難所に入る際の受付用紙に工夫をすべきと思います。避難所運営基準の中に、名前、住所などとともに「ブレーカーを遮断してきましたか」とチェックする欄のある受付用紙を用意することを盛り込んだらいかがでしょうか。さらに、区民の注目を集めるため、感震ブレーカー補助制度などをつくり、大々的に広報してはいかがでしょうか。お答え下さい。
次に断水していない時に威力を発揮するスタンドパイプの設置について伺います。
今から2カ月前の4月21日夕刻、葛飾区四ツ木で発生した火災に対し、77歳の若宮町町会長と48歳の町会消防隊員が、消防車が到着する前に放水を開始し、延焼をくい止めました。見事な活躍に東京消防庁は若宮町会に消防総監感謝状を贈り、このことは大きく報道されました。2年前に購入し、2回放水訓練を行っていたそうです。荒川区ではスタンドパイプを区が購入し、希望する防災区民組織に配布していますが、まだ50台程度です。私は、すばらしい実践例があった今こそ、スタンドパイプについての区民の関心を高め、自ら訓練して火災に備えるよう区民の自覚を促す好機であると考えます。かねてから竹内明浩議員が全町会、全自治会への配備をめざして取り組んできましたが、まだまだだとのことですので、改めて、区の見解を求めます。
二点目に荒川ころばん体操の今後の取組について二点質問します。
まず、軽度認知障害への筋トレ効果について伺います。
荒川区では、11年前から転倒予防を目的とした「荒川ころばん体操」など介護予防事業を積極的に進めてきました。現在は、区内26の会場でそれぞれ週に1回から2回開催され、約1600人の方が参加されていると伺いました。これらの教室の運営は、すべてころばん体操リーダー、ボランティアの手によるものです。この方々の力がなければここまで広く展開することはなかったと思います。本当に頭の下がる思いです。今回、区の介護保険料が引き下げになったことで、この荒川ころばん体操があらためて脚光を浴びています。私は、ここまで定着したころばん体操をさらに発展させ、介護予防を強力に推進するべきと考えます。
そこで今年5月に出版された「ボケたくなければ筋トレをやりなさい」という本に注目したいと思います。「軽度認知障害の回復には筋力トレーニングが有効」というのです。認知機能の低下がみられる認知症前段階である軽度認知障害は65歳以上の4人に一人と言われ、この段階から予防対策を行うことが最も有効であり、筋肉の刺激を脳に伝える感覚神経の働きを高めることで治療効果を上げるそうです。実際に強めの筋トレで認知症予防に効果をあげている横浜市栄区の取組やトレーニングの方法などが紹介されています。
認知症の疑いがあっても本人や家族がそれを認めないことが、認知症治療の開始を遅らせる大きな原因です。軽度認知障害で治療を始めて回復している人が大勢いることを知れば、認知症への恐怖を減らし、希望をもって治療を始めることができます。回復が長く継続するかどうかは今後の調査研究を待たなければなりませんが、少しの期間でも進行を遅らせることができるのは大きな希望です。ころばん体操は転倒予防を目的に開発されたプログラムではありますが、筋トレも組み込まれており、認知症予防対策としての効果もあると聞いています。
是非、区としても、軽度認知障害と筋トレ効果の周知に努め、ころばん体操を認知症対策としても広報してほしいと思いますが、いかがでしょうか。
さらにころばん体操を今後も発展させるために、目的を認知症の早期治療に絞った、ころばん体操筋トレ版の開発などはいかがでしょうか。区の見解を伺います。
次にころばん体操を始めるきっかけづくりについて伺います。
今年3月「寝たきり、認知症、がん、生活習慣病になりにくくなる」と銘打った運動を紹介した「寝たきりになりたくないなら5秒でいいから筋トレしなさい」という本が出版されるなど、筋トレに注目が集まっています。
筋肉の量は50歳を過ぎると筋トレなどをしなければ毎年1~2%ずつ減るそうです。いくつになっても筋肉量は増やすことができるとも言います。
ロコモ=ロコモティブシンドローム、運動器症候群とは、年齢と共に運動機能が低下し、自立度が低下することで、介護が必要となる可能性が高い状態のことです。健康寿命を伸ばし、日常生活に不自由することなく生活を続けられるようにするためにはロコモ対策が重要であるとされています。このロコモという言葉はまだまだ認知度が低く、まずロコモという言葉を広めていくことが課題だと考えます。2013年度に始まった「第二次健康日本21」においては、認知度を10年間で80%まで向上させることを目標としています。
今年5月、このロコモの予防啓発を推進している日本整形外科学会では、「ロコモを調べて予防をしよう」と銘打ち、簡単なテストで骨や関節、筋肉などの運動器の衰えを自分でチェックすることを推奨し、必要な場合のトレーニング方法を開発しました。
「生涯健康都市」を宣言した荒川区として、このロコモティブシンドロームの普及についての考えを伺います。メタボリックシンドロームもゼロから始めて今では、メタボの愛称で生活習慣病への関心を高めています。ロコモという愛称で、運動習慣を意識し、とりわけ筋トレを習慣づけることが健康づくり、介護予防につながります。ポスターの活用やさまざまな区のイベント会場でロコモ度チェックを実施し、判定が要注意の場合は、ころばん体操を始めるきっかけとするよう紹介すればよいのではと考えます。区の見解をお聞かせください。
三番目にSNSに関する講座とルールづくりについて伺います。
 昨今、フェイスブックやライン等会員制交流サイトSNSが絡む犯罪や消費者相談が急増しています。隠れたいじめの温床になったり、長時間SNSに夢中になって生活に支障をきたしたり、軽率な写真投稿などで一生後悔する若者も多いようです。SNSなどインターネットを賢く使いこなす知恵を身に付けるよう何度か要望してきましたが、教育委員会では今迄どのような取組みをしてきたのでしょうか。
今年3月に発表された荒川区「家庭における親の教育意識と青少年」意識調査におけるSNSについてのアンケートによると、小学生の3割、中学生の7割がSNS機能を持つ機器を持っており、利用時のマナーを決めた家庭は6割に満たず、フィルタリングサービスに加入した家庭は半分以下、ルールを決めない家庭も増加傾向にあります。SNSの利用に不安を感じている保護者は6割、児童生徒は1割と報告されています。賢く使っているという状況ではないことがうかがわれます。
「スマホは夜9時以降は親が預かる」という愛知県刈谷市の取組が全国に広がっています。任意の取組ではあるものの、自治体のルールとして示したことで、守りやすくなると保護者からも子どもたちからも好評のようです。お隣の台東区でもルールを決めました。東京都とこころの東京革命でもファミリーeルール講座を実施し、教員、保護者や児童生徒向けに自主的なルール作りを推奨しています。荒川区も、区としてルール作りを各学校、PTAに呼び掛けてはいかがでしょうか。全校が各校ごとに教員や保護者の協力のもと、子どもたち自身がクラスで話し合って自主的なルールをつくることが一番望ましいと思います。教育委員会の見解を求めます。
最後に愛犬家の中で要望の強いドッグランについて伺います。
ペットブームは加速し続けています。人間との付き合いづらさを動物で癒している傾向も見受けられます。あちこちの道路や公園では犬を連れた人たちや犬好きの人たちが楽しそうに交流しています。そこで、要望が強いのがドッグランです。なんといっても土地のない荒川区、工夫して、ドッグランの場所を確保するしかありません。
そこで、柵に囲われた場所を、愛犬家の団体に時間を決めて貸出し、自主管理で運営してもらうという方法が考えられます。もちろん、犬嫌い、犬アレルギーの区民からの批判を受けないよう、さまざまな検討をおこない、試行から始めてほしいと思います。たとえば、柵で囲われたボール遊びのできる広場を、週1回、時間を決めて、区とルールの取り決めをした愛犬家の団体に貸し出すなどはいかがでしょうか。獣医師や動物愛護委員の協力もお願いしたいと思います。
区の見解を求めます。
以上で1回目の質問を終わります。

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